『ソクラテスの弁明』
- 作者: プラトン
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2010/01/30
- メディア: 文庫
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納富先生の新訳……ではなく、漫画版『ソクラテスの弁明』です。
たいていの訳がそうしてあるように、『クリトン』も内容に入っています(あとは『パイドン』が少し)。
漫画ということですが、以上の著作の要点はおさえられていると思います。
ソクラテスが訴えられた原因はアテナイの当時の政治状況にあるということ、「無知の知」まわりの話、国家と国法に従うべき理由といったことはかなりわかりやすく描かれていると言っていいでしょう。
『パイドン』については重要な部分があまり触れられていないのでおまけ程度に考えておくほうがいいと思います。
それと、プラトンに関する話は(おそらく)脚色です。
もちろんこれを読んだ後は原著の翻訳に進んでほしいのですが、とっかかりとしては悪くないと思います。
現在、amazonでもマーケットプレイスでしか売られていないのは惜しいです。
しかしこのソクラテスはあまり醜男という感じはしませんね。
あと、プラトンがかなりの激情家です。