サラマンドラの水槽

μία γὰρ χελιδὼν ἔαρ οὐ ποιεῖ, οὐδὲ μία ἡμέρα. (Arist. EN. 1098a18-19)

西日本哲学会 第63回大会(別府大学)

西日本哲学会で発表してきました。題目と内容は一つ前の記事に書いたとおりです。

原稿(PDF):https://docs.google.com/open?id=0Bzk8O7t8Llx-WE8wajdYRzVJZW8

 

 

会場と懇親会での主だった質問は以下のようなものでした。

・原理としての定義はどのようにして獲得されるのか?直観によるのか、そうでないのか。

・K4を自体性の指標と解釈しているが、そうするには論拠が足りないのではないか。果たしてこの論じ方はModrakの分析的―経験的の区別に対する反論になっているのか。

・このことを踏まえたうえで、K4がK1とK2の「前段階」として機能するというのであれば、その「前段階」ということをより詳述しなければならないのでは?

・K1とK2は同じものと考えていいのか、それとも異なるのか?異なるのであれば、どの点で異なっているのか。

・「自体的付帯性(自体的属性)」はこれら四種類の自体性のうちに含まれるものであるのか。

この中でもK4の解釈に対する質問は特にクリティカルなもので、自身の議論構成の甘さを痛感させられました。

論文にするためにも、このあたりをもう一度根本的に考え直します。